イクメンなんてどこにもいない。

長男2歳。教育業界勤務。育休中ですが、イクメンなんてただの幻想です。

#7 子どもが産まれる前の私にこれだけは伝えたい

子どもが産まれて1年があっという間に過ぎ、その間に色々と考え方も変わっていきました。転勤族で今の支店も大先輩(※子ども誕生時はモーレツに働いていたと思われる)か入社して間もない後輩しかいないので、相談しても「なるほど!」と思える話はありませんでした…。

そういった経緯から、今の自分が子どもの産まれる前の自分に何か伝えられることがあるとしたら何だろう…と良く考えるようになりました。もし子どもが産まれる前のパパさんが読んで頂き少しでも引っかかるところがあれば嬉しいです。

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《以降は過去の自分に向けての語りかけるように文体を変えます》

 

子どもが産まれる前の私へ

念願の子どもができたね。本当におめでとう。今子どもは1才3ヶ月だけど、それでも妻から「妊娠した」って聞いた日は忘れないな。あの日の鯛飯美味しかったよね笑

周りも祝福してくれているし、ますます仕事にも力が入る時期だと思う。応援してるよ。家族のために働くエネルギーってあなたが思っている以上に物凄い推進力になるからね。

仕事のことは良いんだけど、今後妻や子どものことで戸惑うことが増えてくるのよ。信じられないかもしれないけど、自分の振る舞いや言動で妻も子どももいっぱい泣かせて自分を責めてしまうこともあった。それでも1年も経てば妻と協力して乗り越えられることも多くなってくるよ。

お節介かも知らないけど、曲がりなりに色々乗り越えてきた私から今の時期知っておいた方が良いことを伝えるわ。どちらかというと「これをやっておけ」というよりかは「こう考えたら良い」ということの方が多いかな。正座して聞けとは言わないから、コーヒー飲みながらでも軽い気持ちで聞いてほしい。

 

妻は他人

いきなりびっくりするよな笑 もしかして1年後、妻と超不仲なんじゃないかとビビったかもしれないね笑 実際は妻とは超仲が良い。

じゃあ何故「妻は他人」ってことをあえてあなたに言わなきゃいけないかってことだよね?それは、あなたが「恋愛結婚」だったことに大きく関係しているんだ。

こんなことまさか自分の口から出るとは思わないだろうけど、恋愛と結婚は全く別物だと思って良い。妻はそのことは結婚していた時から理解していたみたいだけど、私は子どもが産まれてようやくその事に気づいたよ。

何か違うか?

恋愛は「好き」という感情で成立しているのに対し、結婚は「共に生きる」という感情で成立している。これによって何が変わるかというと、「好き」だけならば「可愛いなあ♡」「貴方ってば〜♡」ということも、「共に生きる」という事になると1つ1つお互いに気遣わなければいけない。

「気遣う」という側面だけみると、「結婚」は息苦しく思えるけど、実は「共に生きる」という目的から考えると気遣うことは非常に重要なことなんだ。だから、妻や子どもは「この世で1番気を遣わなくてはならない他人」と思って差し支えない。そうやって、他人の人生を生きて、自分の人生の中で他人が生きていくんだと今は思ってる。

…まだ煮え切らない顔をしてるね笑 「自分の時間はどこにいくんだ?」とでも思っているのかい?笑 分かるよ。僕もそうだった。これについては今は信じられないかもしれないけど、妻や子どもという「世界で1番気遣う他人」と毎日過ごしていると、時間が超使えた独身時代からは想像もできないくらいの発想が生まれてくる。

あなたは今、会社から早くても20時30分に帰ってるだろ?それをあと2時間は短縮できると言ったら驚くかい?実際子どもが産まれて、妻と子どものことを考え続けていたら、それが実現できた。「世界で1番気遣う他人」は自分を想像もしない所に連れて行ってくれる本当にありがたい存在だと思う。僕も妻と子どもにとってそうでありたいね。

「妻を他人と思う」考え方は家族全体を前に進めさせてくれるとここ1年で相当体感した。だから、これは今後1番大事にしてほしい。

 

②育児スキルは妻を越えない。けどやれ。ひたすらやれ

「教育業界に勤めているから育児はある程度はイメージできるし、やればできるだろ。」とか思ってるだろ?笑

とんでもねえぞ!

実際、あなたが想像している1/100も出来ないんだよ…。

なぜか?

妻は妊娠・出産という自分の命と隣り合わせの経験をしているから、子どもに関して必死なんだ。それは子どもが産まれる前、あなたが妻の妊娠でボケーっと浮かれている時からね。

え?僕も必死だって?そりゃあ必死だよな。わかってるって。でも妊娠・出産は自分の命と隣り合わせではないだろ?これは「良し悪し」ではなく、「そういうものなんだ」と思ってほしい。

ただ、「夫側は必死じゃないから、育児の体得が遅くなっても良い」と考えるのは短絡的過ぎる。「必死さ」を話題に出したのは、「そう簡単に妻の育児スキルをあなたは越えることができない」ということを伝えたかったからなんだよ。

「育児スキルは妻を越えることは容易ではないが、上手くなることはできる」これを是非とも心に刻んでほしい。

例を挙げる。

子どもを寝かせることについて、妻と同じ時間をかけてできるかというといきなりはできない。それは妻は毎日必死になって子どもの表情・仕草の変化から最適な行動を選択することを試行錯誤し続けているからなんだ。ここまであなたが理解してようやく「自分は妻みたいにできない」ではなく、「より早く寝かせるためにはどうしたら良いんだろう?」という発想に変わっていく。そうすると自然に妻にもアドバイスをもらいに行ける。そうして少しづつでも寝かしつけが上手くなっていく。

「育児について妻を越えることは容易ではない」と考えることで「自分が上手くなるにはどうしたら良いんだろう?」と考えることが増える。そうすると育児スキルの成長角度は大きくなり、家族全体がハッピーになっていくんだ。

だから、「妻は簡単には越えられない」と念仏のように呟きながら育児をやれ!とにかくやれ!!

 

③子どもから全ての物事を逆算しろ

今までは妻のことを中心に伝えてきたから子どもについても伝えたいことを最後に伝えるわ。

とにかく、子どもから全ての物事を逆算して考えてほしい。これをすると自分も妻も子どもも前に進めることができる。

例えば仕事。今漠然と「今よりもっと仕事で成果を出して出世したいなあ」って思ってるだろ?それ自身は否定することでもないけど、「子どもにとって働いている自分ってどう映ってるのかなあ」と考えてほしい。

え?そんな1才くらいじゃわからないだろって?ただ、今それを考えられなければ今後も考えることはないだろうなあとは思う。それは子どもが産まれた直後が1番生活が激変して、変化を否が応でも要求されるから。そこで今まで通り働いて妻や子どもにしわ寄せが行った時、そういう自分は子どもにどう見えてるんだろうなと考えるようになったのよ。

そうすると「もっと平日でも子どもといる時間作りたいなあ」とか「休日に仕事を持ってくるのはやめよう」という発想になってくる。「平日は早く帰る」「休日は仕事を持ち込まない」という行動から始めるとしんどくなる。だから、子どもから逆算すると行動に対する自分への納得度は高まるんじゃないかな。

 

話が長くなったね。変わることは非常にしんどい部分はあるけど、1人でやるわけじゃない。最高の妻と子どもと一緒に変わっていく。それも幸せだよなと最近ようやく思えるようになってきた。

是非ともあなたには最高の育児スタートダッシュをしてほしいと思っている。応援してるわー!